ひらさま

オデッサ・ファイルのひらさまのレビュー・感想・評価

オデッサ・ファイル(1974年製作の映画)
3.8
フレデリック・フォーサイスの原作は初版の出版時に読んだ記憶あり…が何も覚えていない
ケネディ暗殺の直後、内密の情報を入手したフリーの記者がナチスの亡霊、元SSの現在の所在などが記された極秘の「オデッサファイル」を探し求める
しかし妨害されたり、命を狙われたりしてファイル探しは困難を極め…
怖いのは周りの人間が全く信用できない事
ナチの信奉者がどこに潜んでいるのか分からない
見知らぬ通りすがりの人ですら突然牙を剥くから油断出来ない
その上、元SS連中の秘密組織は結束力が強く秘匿性も極めて高い為、一筋縄では核心に辿り着けない
やっとの思いでファイルを入手した記者は元SSの大物ロシュマンを見つけ出す
この終盤で記者がロシュマンを探し出そうとした真の目的が明らかになる
いわばドンデン返しであるが、さほど意外ではなく通俗的な理由
でも人が執念を持って目的を果たそとする場合の理由としては理解出来る
最近は脇役が多いジョン・ボイドが主役を張っていた当時の作品
後半では老けメイクも披露
出番は少ないがロシュマン役は名優マクシミリアン・シェル
実のお姉さんであるマリア・シェルも出てます
あとはとにかく得体の知れない連中がゾロゾロ登場
ホント気味悪い
監督のロナルド・ニームは何と言っても「ポセイドン・アドベンチャー」が有名
他は知らんわ、と言いたいトコだが、実は結構幅広く様々な題材の映画を撮っており、いわば重宝された職業監督さん
本作は意外なほど緊迫感のある展開で少々見直すも、それはフォーサイスの原作が余りに良く出来ていたせいかも
読み直さねば
あと、この手の映画で音楽を担当しているのがアンドリュー・ロイド・ウェバーなのも珍しい
ペリー・コモが歌う主題歌も好き