もこもも

男はつらいよ 寅次郎夢枕のもこもものレビュー・感想・評価

男はつらいよ 寅次郎夢枕(1972年製作の映画)
4.1
インテリと一つ屋根の下になった寅さんの美容院を開業した幼馴染の千代への恋心を描いた男はつらいよシリーズ第十作

これはいい回やなぁ...
もぉー寅さんのバカァー
寅さんが恋をして破れて旅に出る
っていうお決まりから外れて
初めて恋が叶ったってのに...
ほんま不器用で、大好き
マドンナの八千草薫さんが可愛い
穏やかで愛嬌があって今までの
マドンナの中でもかなり好きやった
インテリの人間臭さもいい

「そうだよな、さくら
 一番つれぇのは...」

今回もさくら夫婦の夢から始まり、
登との再会があって嬉しかった
ほんま、褒め合うことって大事よね
寅さんの嫁探しに繰り出した全員が
撃沈したのは笑えるけど悲しさの方が大きい

東京大学の助教授で御前様の甥に当たる
岡倉さんが少しの間とらやでお世話に
なるときに2回目の帰郷をした寅さん
お千代さんとの暖簾のすれ違いが好き
いつもマドンナと話してる姿を見て
笑う源ちゃんを寅さんはしばいてるけど
先生がお千代さんに惚れたのを見て笑う姿に
こりゃ笑われてもしょうがないわって思った
ただ結局先生の恋心の本気さを理解して
協力しようとするのはやっぱり人情深い

恋について語る寅さん
そうやね、誰でも等しく恋はするよね
その後に誰が幸せかを押し付け合う
とらやのみんなのやりとりが微笑ましい
お千代さんへのすれ違ったプロポーズで、
お千代さんの気持ちを知って、
そのまま2人で幸せになることだって
できたはずやのにそうしなかったのは
先生に協力をしていたからなのか、
渡世人が故の決断なのか、
ただたじたじになってただけなのか...
寅さんだって好きやったのに
結局旅に出てるのが胸に沁みた
もこもも

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