天然水

トラック29の天然水のネタバレレビュー・内容・結末

トラック29(1987年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

若かりし頃のゲイリー・オールドマン目的で鑑賞。U-NEXTさんありがとう!
暗喩が多すぎる!たぶんほとんど気付けてない笑。
あちこちに散りばめられた幼さというか幼児性というかが不気味だった。不気味〜不穏〜な感じが良き。
ゲイリー・オールドマン演じるマーティンが子どものように甘えたり怒ったりするんだけど、時折本当に少年のように見える瞬間があって、それがすごく気持ち悪かった。いや、若いほやほやのゲイリー・オールドマンはとっても可愛かったけど。大人が子どもを演じる様は異様でいびつで、観ていて痛々しかった。
そしてお尻叩かれて悦ぶクリストファー・ロイドを見ることになるとは…。地味にダメージ受けた。
リンダもヘンリーもいわゆる“玩具”に強く固執してて、家自体が大きなドールハウスのように見えた。レイプの心理的外傷と自分の子どもと引き離された喪失体験による大人になれなさが、大量の人形や流しっぱなしのアニメに繋がるのかなと思った。子どもを想起させるものとの繋がりが必要だったんだろうなーとも。自分を退行させることで引き離された子どもとの繋がりを感じてたようにも思える。あと、厳格な父親とレイプ体験を重ね合わせてる部分もあるんじゃないかな。夫だけじゃなく父親も子どもも性と結びついてる感じがして、それも気持ち悪かった。紫→白への色の変化が印象的だった。“男”の象徴であるヘンリーを殺したことによってレイプ体験との決別ができたことのあらわれ?レイプの時は赤一色だったんだよなー。
ヘンリー側の心理は描かれてないからわからないけど、彼は彼なりに色々ありそうで笑。
なんだかデヴィッド・リンチみを感じる映画でした。私だけかな。
他の人にお勧めはできないけど私は割と好き。