チッコーネ

誘惑のチッコーネのレビュー・感想・評価

誘惑(1957年製作の映画)
3.0
木下恵介の『カルメン純情す』ほどぶっ飛んではいないが、徹底的なコメディ演出へ挑んでいる50年代の日活群像劇。
裕次郎らが前面に出ていない頃で、髭面の安井昌二が最もイイ男。
頬に何か入れていない宍戸錠、デビュー間もない二谷英明がチョイ役で顔を出している。
殿山泰司、轟由紀子らバイプレイヤーの顔ぶれは豪華だが、千田是也はメインキャラとしてどうも役不足。
演技する岡本太郎や東郷青児を観れるのは、面白い。

洋風の舞台美術、濃淡の効いたモノクロ撮影のクオリティが非常に高かった。