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誘惑のkojikojiのレビュー・感想・評価

誘惑(1957年製作の映画)
4.0
なんて小粋で楽しい作品なんだろう。
中平康監督の初期作品。

銀座で洋品店を営む千田是也。妻を亡くし、娘と暮らす。初恋が忘れられない。

洋品店の2階を画廊にするところから、さらに物語が動く。

女優陣が実にいい。洋品店で働く渡辺美佐子。放浪の若手天才画家役の安井昌二にきみは化粧した方がいいと言われ、どんどん綺麗になっていく。それを見た千田是也が自分に気があるのかと勘違いするところがまたおもしろい。

そして初恋の相手として最初に出る芦川いづみ。出番は少ないが相変わらず可憐。

画廊に千田是也が初恋の相手の娘、芦川いづみ(初恋の相手と二役)が。受付で働くことに。
千田是也が芦川いづみにキスするシーンはすごくいい。
あの時どうして接吻してくれなかったがつながる。

心の声で心情を表すのが実におもしろい。

千田是也に生命保険を勧誘して、好きになる女性が轟夕起子。やっぱりいいね。

さらに若き日のあの天才岡本太郎が演技するのが見れるのはとても貴重!

またいつかじっくり見たいな。楽しい作品だった。
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