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クレオパトラのPoMooNのレビュー・感想・評価

クレオパトラ(1963年製作の映画)
4.4
クレオパトラと言えば、エリザベス・ティラーのこの大スペクタクル作品が一番に挙げられるのでは?
プトレマイオス朝、最後の女王クレオパトラ7世。
この作品は長いが、伝えられている史実に沿っていて、更に、まことしやかに伝わるシーザー、アントニウス(アントニー)、クレオパトラの三人の逸話が忠実丁寧に、ふんだんに描かれていて、好きな作品。もう、こんな大掛かりな映画は作れないだろうなぁ。

今回で3回目の視聴で記録。もう一度再視聴したいなぁと思っていたらDisney+でやっていた!

✴︎一度目は幼くて(父と見ていた記憶)内容わからぬまま、映画としての豪華さ、壮大さ、美しさに、圧倒された記憶。

✴︎二度目はエリザベス・ティラーに惹かれて、クレオパトラのエピソードが次々出てくるのを楽しんで鑑賞した。
・カーペットに包まれてこっそりシーザーに謁見する奇抜さ。
・芳香のオイルでマッサージされ、香油や乳風呂に入る(1963年の作品なのに、エリザベス・ティラーはオールヌードって凄い!)
・クレオパトラと(シーザーとの子)息子が初めてローマ入りする時は壮大なショーと行進でローマ人を圧倒、財力を見せつける
(当時どんだけ制作費かかってるのか?CGじゃ無いもん💦)
アントニウスは言う。ローマは制服された、と。
・クレオパトラがシーザー無き後、ローマを去る場面、アントニウスが彼女のハンカチを取る。逸話では、そこには芳香が含まれてたと言われている。アントニウスがそれを嗅ぐシーンがちゃんとあり、クレオパトラに惹かれているのを物語っている。
・アントニウスの招集に豪華な船で現れる。ここは圧巻!逸話ではクレオパトラの船には香料が沢山吊るしてあり、船がまだ見えないうちから香料の香りが陸まで匂ったと言う。劇中の豪華船上には着飾ったエリザベス・ティラーに凄い数のエキストラ
・敵に見苦しい死に様は見せないと、毒蛇噛ませて自決する死に際迄、美を追求するクレオパト

✴︎3度目は歴史のエピソードに着目して視聴。忘れていた場面も多かった。
・実際は不明だが、シーザーは頭痛持ちで、てんかん持ち、と言われる。そこもちゃんと描いている。アレクサンダー大王もそうで天才の病気と、クレオパトラに言わせている。
・ローマはエジプトの富を、エジプトはローマの軍力を互いに求めた関係なのに、ローマ人はクレオパトラ嫌いなんだよねー。
元老院が存在するローマ人はMaster of Rome=Kingが嫌い。でも、シーザーは段々独裁者になっていく。そこで暗殺を企てる元老院達、シーザーが可愛がっていたブルータスも。
・クレオパトラと恋仲になりながら、オクタビアヌスの姉と結婚するアントニウス。事実を知ったクレオパトラの怒りは本当に好きだったのか?政治的目論みが外れたからか?気高い彼女は情婦扱いに我慢ならない。アントニウスの扱い上手いなぁ。ローマが征服した土地の1/3献上させ、重婚までさせてしまう。
・オクタビアヌスの狙いはローマ皇帝の座。アントニウスより政治手腕があると言われた彼は相手からの戦争の誘いを巧みに待つ。
・陸戦が得意なアントニウスが海戦を決断したのは、本当にクレオパトラの言うがままだったのか?二人の主導権は最初からきまってるなぁ。
・劇中ではアントニウスは恋に生きるとってもロンマンチストさん。真実はどうだろう?

四時間と長いから途中Intermission (休憩時間)があった🤭そうだっけ?前半シーザーと、後半アントニウスと生きたクレオパトラ。

蛇足:歴史を扱ったむかーしの映画って長時間だから、劇場では流石に疲れると思う。家でのんびり視聴が◎
No.1001
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