スコセッシフォールド全開

ユージュアル・サスペクツのスコセッシフォールド全開のレビュー・感想・評価

ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)
3.3
単発の犯罪シーンどれも暴力的で好きだし、特にエレベーターの暗転からの鈍い銃声音×2が何回でもおかわりしたくなる。全事件がカイザー・ソゼによって仕組まれ、警察も証言を疑わず、まんまと乗せられていたことに気付かされるのも面白い。
事実と嘘、警察が現在進行形で入手する新情報を織り交ぜながら、『死偽装、証人殺しのあいつが犯人か』に帰着させてしまう大胆な即興劇に、これが映画的な脚本だと思わされた。とはいえミステリーの金字塔である故の、使われ過ぎた叙述トリック、オマージュやパロディ作品で教養のある者には、真犯人は…ねぇ?、と驚きのないどんでん返し映画になってしまうのは否めないが。本当の1回目に見たい映画。