はんそく負け

怪獣王ゴジラのはんそく負けのレビュー・感想・評価

怪獣王ゴジラ(1956年製作の映画)
2.0
1954年版ゴジラの海外公開版。アメリカ人新聞記者を主人公に据え、無理やり本編に絡ませています。敗戦国の映画をそのまま公開するのは納得いかなかったんですかねぇ…などと変なことも考えてしまいますが、それ程までに新聞記者の存在が無意味なのです。

まず無理やりシーンを挿入しているので明らかにテンポが悪くなっています。また新聞記者と本作オリジナルの日本人キャラだけで話を進めてしまうシーンもあり、オリジナル俳優陣の名演がカットされる場面も多く、なんだか味気なく感じられました。水爆実験のシーンが見事にカットされてたりするのも、時代的には仕方なくても残念ですね。

本作の良かった点といえば、オリジナルの素晴らしさを再確認出来る点に尽きると思います。こんなに改悪されていても、ゴジラのエネルギーは十分に伝わってくるのです。そういう点では多少評価出来るのかなぁ、と思いました。

とにかく、これを観るにしてもまずオリジナルを観るべきだと思います。そしてあのシーンがカットされてる!或いはここ少し描写が変わってるなぁ、などと比較しながら観ると楽しめるのではないでしょうか。