almosteveryday

ものすごくうるさくて、ありえないほど近いのalmosteverydayのレビュー・感想・評価

3.5
BSプレミアムで視聴。22年めのこの日を選んでオンエアするのは局としての気概?それとも報道態勢のあり方にまつわる戒め?

いろいろあって公開当時に見逃してしまった作品たちのひとつ、10年以上の歳月を経て思うことは「リアルタイムじゃきっとこれほど冷静に観ていられなかったろうな」でした。それでも序盤、クライマックスにはまだ程遠い場面で主人公の不安を体感させられ既に心をかき乱されっぱなしでしたので、やっぱり今で良かったんだな、あのとき観てたらもうダメだったろうなと実感。まだ幼い少年の目線を通して描かれる恐怖の数々のなんと生々しいことよ。

終盤のネタばらしはものすごくナイーブというか、主人公がこれよりあとちょっとでも年かさで思春期に差し掛かってたら成立し得なかったろうな、絶妙だよな〜と感心しました。まだまだ小さく痩せっぽちで、それでいて周囲の大人たちを射抜くような鋭い眼差しと年齢に似つかわしくない豊富な知識と語彙を併せ持つ聡明で生意気で賢くて不器用なクソガキをよくもまあ見つけてきたもんですよね。眉根を寄せた不機嫌そうな表情は、エンヴィーや五十嵐を演じたときの本郷奏多に相通じるものがあり妙な親しみを覚えました。
almosteveryday

almosteveryday