すえ

銀河鉄道999のすえのレビュー・感想・評価

銀河鉄道999(1979年製作の映画)
4.4
記録

記念すべき300Mark目は『銀河鉄道999』、少し遅れたが松本零士先生を偲んで。個人的すぎる話だが、祖父が松本零士先生と友人で、サインとともにツーショットが飾られている。今までは「ふーん、銀河鉄道999の人かー」くらいにしか考えていなかったが、とても価値のある事だと観て初めて気づいた。

この映画は自分が生きてきた人生の長さで計るには深すぎる、19歳の、まだまだ尻が青いガキでは受け取れるものに限りがある。数多の経験をし、幾年かしてから向き合うと、莫大な数の意味が新たに生まれるはず。この映画に生き方を問われた、人生はまだまだ長い、下向いちゃいられねぇや。
これぞアニメ、これがアニメだといわんばかりの作画。特に爆発のシーンは今でも見劣りしないほどで、完成度の高さが窺える。それに松本零士さんの鋭いSF観も相まって、古臭さを感じさせない作品。
そして何より劇伴がめちゃくちゃ良い。今まで観てきた映画の中でもダントツで素晴らしい、劇伴でこれほど感動したのは初めてかもしれない。この素晴らしい音楽があってこその銀河鉄道999。
また、鉄郎とメーテルの関係は、どこかエディプスコンプレックス的である。メーテルへの思いを断ち切り地球に残った鉄郎は、精神的にエディコンを克服し、大人へと近づいたのではないだろうか。
アニメ史に燦然と輝く珠玉の作品。『銀河鉄道999』という名前は知っているが、観たことがないという人がかなりいるのではないだろうか、まだの方は是非。

2023,187本目 6/27 NETFLIX
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