kazu1961

銀河鉄道999のkazu1961のレビュー・感想・評価

銀河鉄道999(1979年製作の映画)
4.4
▪️Title : 「銀河鉄道999」
Original Title :※※※
▪️Release Date:1979/08/04
▪️Production Country: 日本
🏆Main Awards : 1980年第3回日本アカデミー賞特別賞(話題賞)
▪️Appreciation Record :2020-205 再鑑賞
▪️My Review
“銀河鉄道999...夢と希望と野心を乗せて列車は往く”。。。今まで観たアニメ作品の中でもとりわけ大好きな作品です。多感な青春時代にリアルに鑑賞したこともあり、“限りある命を悔いのないように精一杯生きる”というメッセージが強烈に心に響いた、そんな作品でした。
そして『宇宙戦艦ヤマト』を含めて1970年代後半から1980年代前半に巻き起こったアニメブームを作った松本零士の集大成的作品だと思います。
松本零士が描きたかったのはファンタジーとSFの融合、そして“精一杯生きよう”というメッセージ。その両方が当時、私には見事にはまってしまいました。
一言で言うと、“その先々に立ち寄る惑星で体験するさまざまな人間模様と出会いと別れ。やがて少年から大人へと成長していく姿を描くSFファンタジーアニメーションの傑作”ということでしょうか。
そして、はやりアニメ史上最大の美しさを持つメーテルのキャラクターがストーリーの肝ですね。
“わたしはあなたの心の中にいた青春の幻影”。。。そのひとつひとつのセリフのメッセージ性が素晴らしく、心に刺さっていたのを覚えています。
ストーリー展開も秀逸、エンディングに向けての高揚感と意外性、そしてエメラルダスやハーロックとの関係性の展開、全てが素晴らしいと思います。エンディングに向けて、エメラルダスやハーロックが登場する場面では鳥肌モノでした。
そして、ラストは涙、涙、涙。。。
TVアニメとの違いは、ストーリー構成は制作当時までに原作で描かれてきた山場というべきエピソードを中心に再構成しなおし、原作・テレビでは旅立ち前の出来事であった機械伯爵との決戦が中盤に移動しているなど、時系列の入れ替えが大胆に行われています。
999での旅を通じて描かれる鉄郎の成長とともに、『ハーロック』で登場するアルカディア号が、どういう経緯でトチローの意思を持つようになったのか、未完となっていた漫画『クイーン・エメラルダス』での、トチローを探す彼女の旅の結末なども本作では描かれているのが、非常に興味深いです。
また映画の大きな特徴として、青春映画にしたいという製作陣の意図により、主人公の鉄郎の年齢が10歳から15歳へと5歳引き上げられたこと、漫画版・テレビアニメ版に比べ鉄郎の顔が男前になっていることがあります。
音楽も秀逸で、特にゴダイゴの歌う「銀河鉄道999」は、シングル売上で120万枚の大ヒットとなりました。
物語は。。。
母を殺した機械伯爵に復讐するため、そして永遠の命を手に入れるため、少年星野鉄郎は母に生き写しの謎の美女メーテルの協力を得て、遙か彼方のアンドロメダへと旅立ちますが。。。

▪️Overview
全宇宙を覆う機械人間の猛威のさなか、殺された愛する父、母の復讐を遂げ、機械人間の絶滅を果たす少年の冒険を描くアニメーション。松本零士の同名のTVシリーズを母体に、新たに劇場用映画に構成したもので、脚本は石森史郎、監督は「宇宙海賊 キャプテンハーロック」のりんたろう。撮影は福井政利がそれぞれ担当。(参考:映画.com)

声の出演は、野沢雅子、池田昌子、肝付兼太など。
kazu1961

kazu1961