プペ

ノウイングのプペのレビュー・感想・評価

ノウイング(2009年製作の映画)
3.1
ミステリアスに彩られた50年前の「予言」が、人類の災厄を次々に当てていく。
そして、最終的な予言は世界の終末を示していた。

……と、よくあるような題材ではあるが、その描き方は一定のセンスをもって緻密に表現され、物語の「真相」と「顛末」に向けて観客を惹き付けることに成功している。
映像のクオリティーも非常に高かったと言える。

ただ残念なことに、導き出される「真相」と「顛末」には一切の″捻り″がない。
それはそれで真っ当なストーリーテリングだとも言えるし、ドストレートな展開が逆に″新鮮″と言えなくもない。
しかし、タイトルも含めてそこかしこにそれなりの伏線を″めぐらせている風″に見せ、結局紡ぎ出された顛末がアレではやはり充足感には程遠い。


もはやこれは個々人の趣向の問題になってくるかもしれないが、大エンターテイメントを醸し出しつつ、想像以上に「間口」の狭い作風には、良い意味でも悪い意味でも、面食らってしまった。

しかし私はこの映画を嫌いになれない、寧ろ「好き」なのだと思う。
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