ねぎおSTOPWAR

公共の敵のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

公共の敵(2002年製作の映画)
3.6
監督のカン・ウソクさんは今作が監督13作目かな?
韓国映画の大転換期を一緒に作った伝説の1人。
1993年に自身の映画製作会社(カンウソクプロダクション➡)シネマサービスを設立し、後にプロデュース側に回っていった方ですね。
韓国映画界にとってはとても重要な人物と思います。

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それと映画の出来は別ww

まあまあ今作は黎明期のね、勢いで出来た感のある作品です。
決しておススメはいたしません。

それでもね、今や大ベテランで巨匠のソル・ギョングが主演なので、そのパワーで観ることは出来る。

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<公共の敵>とは社会の悪であり、悪いことする企業の重鎮やヤクザども、政界のやつらのことを指しています。
主人公カン・チョルジュンは元ボクサーで巡査部長として雇われた刑事です。強力班、強行班・・日本で言えばマル暴って感じでしょうか。

刑事としてはあまりイケていないカン・チョルジュンですが、なかなか尻尾を出さない悪人を追い詰めていきます。

犯人ギュファン(イ・ソンジェ)の犯行シーンのグロさと格闘アクションはひとつの見せ場。

「シュリ」「JSA」は突出した作品でしたけど、当時<韓流>として世界をあっと言わせた韓国映画界の状況というか・・撮影現場の奮闘がどこか垣間見える作品だと思います。

何て言うかなあ、これは「大岡越前」「遠山の金さん」「水戸黄門」みたいなつくりに感じるんですよね。もう悪い奴らが「ひっひっひ」とやって視聴者を怒りモードの興奮状態にし、そして「待ってました!」と大捕り物が始まって大団円。
今作もまた「いよっ!」とか「待ってました!」が聞こえそうなね、まあ言わば<あざとさ>が画面に出ちゃってるw

ストーリー的にもね、カン・チョルジュンの設定の表現が「あー、まあ台本に書いてあるんだろうなあ」みたいなねw
まーまー無理がある部分が見えちゃう。
だからこそパワーなんですよね。
当時の韓国作品に共通するのは、細かい「?」を強引にアクションや激しい演出や演技でなきものにするところ。
いやあ今作ってまさに黎明期の1作ですよ。



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