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新網走番外地のlarabeeのレビュー・感想・評価

新網走番外地(1968年製作の映画)
3.5
【時代背景を考慮してそのまま放映します】

1968年ってまだまだ戦後だったという事がよくわかる。今じゃあ受け入れられない差別的な表現も「時代背景を考慮してそのまま放映します」のパターン。結局これって何でもアリにならないか?

でも結局差別的な表現はあるものの、健さんの行動は反差別。作品のメッセージも反差別。本質はちゃんと伝わってくる。

男気あるが不器用であまり多くを語らず。勝手にそんな高倉健像を確立させてたけど、それは随分後半の健さんなのかな。

本作でもベラベラ喋っている訳では無いが、意外と台詞も多い。味だけで持っていっている訳ではなく演技もちゃんとしている(なんて失礼な言い草)。

義理と人情を重んじ、自分の事は二の次。悪いヤツには恐れる事なく立ち向かう健さん。そりゃ男が惚れる男よな。

戦後に立ち上がっていく日本、荒削りだが国に勢いがあったし映画にもその勢いが感じられる。やはり一時代を築いた作品は観ておく価値がある。
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