本作を見て確信しました。塚本晋也監督は僕とは別次元の世界にいる人だと。
内容は解らずとも画面に釘付けになった「鉄男」の続編。今回は白黒ではなく、まさかのカラー。前回は白黒であるが故に、冷めた主人公の感情や鉄の感覚、さらに雑念無くストレートに映像を表現することに成功していたが、カラーになってしまったがために、前作の狂気染みた圧巻の映像世界ではなく、何の面白味もない普通の映画となってしまった。まだ終わらないのかな?と考えてしまった。
カラーでも色は赤や青が主流のように見えたが、そのバリエーションしか無ければ最初から白黒の方が良かったのでは?と感じた。
ただし、ストーリーは普通の映画になったために理解しやすいものにはなった。一言で云うと、ウォーボーイズに息子を殺された男の復讐劇。
ウォーボーイズではありませんが、悪の軍団はどことなくウォーボーイズに見えます。更に神と崇められる男がイモータン・ジョーの雰囲気だったり、カメラワークもどことなくマッドマックスにみえたり……怒りのデス・ロードに影響を与えたかどうかはわかりませんが、それほど悪役には魅力がある。
いっそのこと、「鉄男Ⅱ FURY ROAD」でも十分違和感のないタイトルだと思われる。
前述の通り、塚本晋也が頭で思い描いているものは僕には理解不能。
追記:実写版少女椿は、塚本晋也か中島哲也が撮った方が良かったのでは?と思ってしまいましたw