しらすごはん

幸せの教室のしらすごはんのレビュー・感想・評価

幸せの教室(2011年製作の映画)
3.8
レビューについてのレビューという側面あり。

“自分が観た作品が他の人と大きく評価が乖離している“問題についてです。

多くの人が高い評価していても、全然のれなかったり、逆に自分の評価は高いけど、
世評は低いということがしばしばあります。

その乖離は、経験、年齢、性別、興味関心、映画リテラシーの違いで生じるのでしょうか。


『幸せの教室』は、
けっこう良い映画だと思ったんだけどなぁ。

ハートウォーミング。

心ほっこり。

ホロコーストの実態を描いた映画を観たくなることもありますけれど、、

やっぱり映画館で観る作品は、ハッピームービーを期待しますよね。


尊敬するライムスターの宇多丸さんは、『幸せの教室』を酷評。

それまで、宇多丸さんとは、だいたい90%くらい好みや意見一致していたと思っていましたので、戸惑いました。

そこまで言う。

今作は、トム・ハンクスが自身で監督、主演、脚本を手がけています。

トム・ハンクスとジュリア・ロバーツという2大スターが共演。

機会がございましたら、ぜひリトマス試験紙的にご覧いただけたらと存じます。



主人公ラリー・クラウン(トム・ハンクス)は、スーパーマーケットに勤務する中年男性。

海軍で20年、コックを勤めた経歴を持つ。

ある日、大卒でないという理由で突然職場を解雇された。

模範店員として、何度も表彰されるような優秀な社員だったのに。

ラリーは、就職活動を始めるものの、高卒であるがゆえに、就職先がなかなか決まらない。

ラリーは仕事を探しつつも、自由な時間があったので、隣人のすすめで短期大学に通うことにする。

ラリーは、中古スクーターを買い、大学に通い始める。

スクーターを通じて、スクーター乗りの女の子と出会い、意気投合する。

スクーター愛好会にも加入し、若い学生たちと大学生活を楽しむ。

また、学長のすすめで、スピーチの授業と、経済学の授業を受講する事になった。

経済学の教授(※スタートレックのジョージ・タケイ!)の独特のユーモアのある授業は、後に役立つことになる。

スピーチの授業は、メルセデス(ジュリア・ロバーツ)が講師だった。

メルセデスは、授業に対してやる気がない。

夫とも上手くいっていない様子。

ところが、若い学生の中に、ラリーという異物が混じったことにより、講師も学生も大いに刺激を受ける。

“人生やり直せるかも”という、おじさんの再出発のチャレンジが心に響いたよう。

スピーチクラスでは、めちゃくちゃだった学生のスピーチもだんだん様になっていく。

最終試験で生徒たちはそれぞれ思い思いのテーマで語り出す。

自分のことを見つめなおし、言葉で人に表現していく。

ラリーは、海軍時代の体験談を話した。

クラスの皆を感動させると同時に、自分の適性にも気づいたよう。

進学が始まってしばらくして、メルセデスは、ラリーから夕食の招待状と彼の住所が書かれたカードを受け取る(ラリーはもう短大を辞めていた)。

ラリーは、特技を生かして、レストランを開店させていたのだ。



人生の負け犬達が出会い、お互い感化し合ってより良い方向に向かっていく。

それが寓話であったとしても、楽しいじやないですか、っていう映画でした。

自己表現やコミュニケーションが苦手な人達に焦点が当たっていました。

宇多丸さんは、表現力が素晴らしい方なのでピンとこなかったのかな〜
しらすごはん

しらすごはん