レビューについてのレビューという側面あり。
“自分が観た作品が他の人と大きく評価が乖離している“問題についてです。
多くの人が高い評価していても、全然のれなかったり、逆に自分の評価は高いけど、
世評は低いということがしばしばあります。
その乖離は、経験、年齢、性別、興味関心、映画リテラシーの違いで生じるのでしょうか。
『幸せの教室』は、
けっこう良い映画だと思ったんだけどなぁ。
ハートウォーミング。
心ほっこり。
ホロコーストの実態を描いた映画を観たくなることもありますけれど、、
やっぱり映画館で観る作品は、ハッピームービーを期待しますよね。
尊敬するライムスターの宇多丸さんは、『幸せの教室』を酷評。
それまで、宇多丸さんとは、だいたい90%くらい好みや意見一致していたと思っていましたので、戸惑いました。
そこまで言う。
今作は、トム・ハンクスが自身で監督、主演、脚本を手がけています。
トム・ハンクスとジュリア・ロバーツという2大スターが共演。
機会がございましたら、ぜひリトマス試験紙的にご覧いただけたらと存じます。
主人公ラリー・クラウン(トム・ハンクス)は、スーパーマーケットに勤務する中年男性。
海軍で20年、コックを勤めた経歴を持つ。
ある日、大卒でないという理由で突然職場を解雇された。
模範店員として、何度も表彰されるような優秀な社員だったのに。
ラリーは、就職活動を始めるものの、高卒であるがゆえに、就職先がなかなか決まらない。
ラリーは仕事を探しつつも、自由な時間があったので、隣人のすすめで短期大学に通うことにする。
ラリーは、中古スクーターを買い、大学に通い始める。
スクーターを通じて、スクーター乗りの女の子と出会い、意気投合する。
スクーター愛好会にも加入し、若い学生たちと大学生活を楽しむ。
また、学長のすすめで、スピーチの授業と、経済学の授業を受講する事になった。
経済学の教授(※スタートレックのジョージ・タケイ!)の独特のユーモアのある授業は、後に役立つことになる。
スピーチの授業は、メルセデス(ジュリア・ロバーツ)が講師だった。
メルセデスは、授業に対してやる気がない。
夫とも上手くいっていない様子。
ところが、若い学生の中に、ラリーという異物が混じったことにより、講師も学生も大いに刺激を受ける。
“人生やり直せるかも”という、おじさんの再出発のチャレンジが心に響いたよう。
スピーチクラスでは、めちゃくちゃだった学生のスピーチもだんだん様になっていく。
最終試験で生徒たちはそれぞれ思い思いのテーマで語り出す。
自分のことを見つめなおし、言葉で人に表現していく。
ラリーは、海軍時代の体験談を話した。
クラスの皆を感動させると同時に、自分の適性にも気づいたよう。
進学が始まってしばらくして、メルセデスは、ラリーから夕食の招待状と彼の住所が書かれたカードを受け取る(ラリーはもう短大を辞めていた)。
ラリーは、特技を生かして、レストランを開店させていたのだ。
人生の負け犬達が出会い、お互い感化し合ってより良い方向に向かっていく。
それが寓話であったとしても、楽しいじやないですか、っていう映画でした。
自己表現やコミュニケーションが苦手な人達に焦点が当たっていました。
宇多丸さんは、表現力が素晴らしい方なのでピンとこなかったのかな〜