kazu1961

博士の愛した数式のkazu1961のレビュー・感想・評価

博士の愛した数式(2005年製作の映画)
3.7
▪️Title : 「博士の愛した数式」
Original Title :※※※
▪️Release Date:2006/01/21
▪️Production Country: 日本
🏆Main Awards : 第30回日本アカデミー賞
優秀男優賞(寺尾聰)
▪️Appreciation Record :2020-157 再鑑賞
▪️My Review
全編にメランコリックで心地よい空気感が漂っている温かい作品です。
本作は、第1回本屋大賞を受賞した小川洋子の同名小説を映画化した作品です。
「私」の視点で描かれた原作に対し、映画では中学校の数学教師になった29歳のルートが、あるクラスの最初の授業で博士との思い出を語るというものになっています。だからこそ、作品の温かさが引き立ちます。
交通事故による脳の損傷で記憶が80分しか持続しなくなってしまった元数学者「博士」と、彼の新しい家政婦である「私」とその息子「ルート」の心のふれあいを、美しい数式と共に描いた作品。数字の美しさや神秘をたたえ、繊細に紡ぎ出しています。家族にも似た関係性の中で人を愛することの尊さを問いかけ、さらに彼らの心の機微を美しく切り取る映像美も味わい深いですね。
所々に阪神タイガース、特に江夏の話題を取り上げてくれるのもまた嬉しいですね。
また、何より日本アカデミー賞優秀男優賞を受賞した寺尾聰は、圧倒的な存在感と演技力で博士を演じています。
物語は。。。
若いシングルマザーの家政婦が、事故で記憶が80分しかもたない数学博士のもとへ派遣されます。彼の純情で温かな心に触れた家政婦は、“√ルート”と呼ばれた10歳の息子と共に、博士と心を通わせていきます。。。
観終わった後に、ほんのりと温かい後味が得られるそんな作品です。
吉岡くんのような数学の授業を受けることができたら、もっと数学に興味をもって成績も上がっていたかもしれません(笑)

▪️Overview
「雨あがる」の小泉堯史監督、寺尾聰主演で小川洋子の同名小説を映画化。家政婦として働くシングル・マザーの杏子が、今度お世話をすることになったのは、ケンブリッジ大学で数学を学んでいたが、交通事故の後遺症で記憶が80分しかもたなくなってしまった老博士。杏子とその息子は博士の人柄と、彼の語る数式の美しさに魅了され、3人は次第にうち解けていくが、やがて博士の痛ましい過去が明らかになっていく。(参考:映画.com)

出演は、寺尾聰、深津絵里、齋藤隆成、吉岡秀隆、浅丘ルリ子。
kazu1961

kazu1961