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3時10分、決断のときのMOCOのレビュー・感想・評価

3時10分、決断のとき(2007年製作の映画)
4.0
「凄いよ父さん、尊敬する。奴を汽車に乗せた」

 1957年の『決断の3時10分』のリメイクで2007年の作品です。
 強盗団のボスをラッセル・クロウ、逮捕したボスをユマ行きの汽車が到着する駅まで護送し、汽車に乗せる牧場主をクリスチャン・ベイルが演じ、脇をピーター・フォンダ、ベン・フォスターが固めています。

 ダン・エヴァンス(クリスチャン・ベール)は家族から尊敬されない牧場主です。借金のあるダンは牧場存続のため、成功報酬目当てで強盗団のボス ベン・ウェイド(ラッセル・クロウ)の護送を手伝います。
 鉄道駅のあるコンテンションの町にやっとの想いで到着した保安官達とダンの一行ですが、強盗団の副頭チャーリー・プリンス(ベン・フォスター)がホテルの前で「護送者を殺害した者に200ドルの賞金を出す」と言ったことで彼らは賞金首となり町中の人々が彼らの敵となってしまいます。
 保安官達は死の恐怖からホテルから駅までのベンの護送を諦めるのですがダンは「息子に誇れる物が何もない」と、一人ユマ行きの列車に乗せる任務を続けます。
 駅までは800メートル、無数の銃弾が飛んでくる中を二人は駅へ走ります。戦争で足を痛めているダンなど簡単に突き放すことができるベンですが、いつしか芽生えた兄弟のような関係が二人を駅へ向かわせます。

「よくやったな、ついにやりとげたな」自ら護送車両に乗り込んだベンがダンに語りかけたとき銃を構えるチャーリーが・・・。
 
 西部劇(ウエスタン・マカロニウェスタン共に)は過去に大ブームがあり衰退したジャンルです。ブーム以降どころか、ブームの最中もほとんどの作品がガッカリさせてくれます。
 しかしこの作品は別物。久々にカッコいい面白い西部劇です。悪役のラッセルクロウとベン・フォスターがやたらカッコ良く好きになってしまいます。音楽も西部劇らしい。

以降、
2012年「ジャンゴ 繋がれざる者」
2014年「悪党に粛清を」
2016年「マグニフィセント・セブン」の3作品はお奨めの西部劇です。 
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