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宇宙大怪獣ドゴラのyのレビュー・感想・評価

宇宙大怪獣ドゴラ(1964年製作の映画)
3.4
怪獣黙示録で初めてドゴラを知り、原典はどんなもんかと思って観てみた。

炭素を栄養とし、ダイヤモンドや石炭を狙う怪物ドゴラを中心にして、ダイヤ強盗団、ダイヤGメンのマーク、人工ダイヤを研究する博士、警視庁外事課の駒井刑事らの思惑が絡み合う。

ドゴラを退治する方法がジバチの毒というのも、まともにSFをやっていて面白いし、宇宙細胞のドゴラが漂っている姿はどことなくウルトラマンティガのクリッターを彷彿とさせる。まあティガ見たことないけど。

港湾一帯がドゴラによって破壊されるシーンは、途中単調な部分や、逃げ惑う人々が明らかに画面から浮いていて当時の合成技術の限界を窺わせる部分があり少し残念に思えるものの、それを差し引いてもミニチュアがとてもリアルなため、十分に素晴らしい出来となっている。

作品としてそれほどメジャーでなくいまいちパッとしない印象があるのは怪獣本体がほとんど出てこなく、後の作品にも出てこないためだと思うが、ストーリーは意外と結構面白い。Wikipediaを読んでみたら007シリーズに影響を受けているらしいようで納得。
旧時代的で少し外国人蔑視的目線を含んだ表現なのかもしれないが、少し変わった日本語を流暢に話す外国人というのはやはり面白い。真面目な刑事と外国からやって来た少しノリの軽い謎の男の関係も現在のバディものに通じるものが感じられるため、もっと人気になるポテンシャルはあると思うのだが…
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