このレビューはネタバレを含みます
イラク戦争の爆弾処理班の話。
音楽を最小限にして、カメラは手ブレなども効果的に使われていて、緊迫感がものすごかった。これは、映画館で見るともっとドキドキするんだろうな。
爆弾処理班として、873この処理数を誇るジェームズと、そのタッグを組む黒人との2人の話。価値観が全く違い、ジェームズは、規則を無視して、爆弾処理のスリルを楽しんでいるような異常さも感じられる。処理中に、防護服を外したり、通信手段を自分から捨てたり、爆弾処理のパーツを記念品として集めていたり。
その一方で、息子のことを思ったり、地元の子どもと会話して遊んだり、仲間が撃たれた時には1人シャワー室でうなだれたり。
人間的な部分と戦争という薬物に侵された部分の両方が描かれる。
そして、任務が終わり帰国した後に、息子に語る。本当に大切なものは一つしか残っていない、と。そして、また爆弾処理の現場に帰っていく。
それは、大切なものというのか、やめられない麻薬というのか。死への恐怖を手放せなくなった男が描かれている。
ちなみに、主人公がマーベルのホークアイ、チームの黒人がファルコンだったので、なんとなく不思議な気持ちで見てもいた。