このレビューはネタバレを含みます
遺伝のあたりで犯人は大体わかるが、それは全く問題ではなく…伊坂作品は名言に出会う映画だと思ってます。
「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」
まさしくそのように描かれた作品でした。飄々とした軽やかな雰囲気と、心臓がギュッとなるような重たく痛々しいテーマ。
飄々としているように見えて心が限界だった春に、文字通り最強の家族(と、夏子さん)がいて本当によかった。
何千回何万回考えて、考え抜いた人間を、誰が裁けるんだろうか。法治国家で通用する話でないことは分かっているけど、でも、そうだよね。
法の在り方と正しさは必ずしもイコールではないんだ。
伊坂作品はどれも何度でも観たいと思ってしまいます。それくらい心が震える物語。