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悪の花園のodyssのレビュー・感想・評価

悪の花園(1954年製作の映画)
2.0
【面白くない】

BS録画にて。

ちょっと興味をそそるタイトルなのですが、内容的にはまったくたいしたことがありません。タイトル倒れもいいところ。

たまたま船の不調でメキシコに漂着した米国の男3人が、「奥地の金鉱で夫が事故に遭った、助けてくれ」と訴えてきた婦人に力を貸そうと、現地人の男1人を加えて出かけるのが発端。

筋書的には行きの道中と帰りの道中が多くを占めていて、あまり起伏がない。だから4人の男の個性や、紅一点との関係で話が進むわけですけど、ここが平板で工夫が足りない。

婦人とその夫との関係にしてもどうも納得がいかないし、帰りにアパッチに襲われて人間の数が減っていくわけですけど、ここもイマイチ。特に現地人の男の最期なんか、マンガチックで、脚本家の無能がモロに出ていますね。それでもプロか!と罵倒したくなる。

結局ゲイリー・クーパーが終始悟ったようなセリフを吐いて、ラストも落ち着くべきところに落ち着くのですが、どうも見ていてしらけるんですよ。主役だけが目立つ作りは、お子様相手ならいざしらず、大人相手の作品では学芸会みたいに見えてしまう。

この映画の唯一の見どころは、追跡してきたアパッチをライフルで撃って馬ごと崖から転落させるシーンかな。あの崖沿いの道を馬で進むところもなかなか迫力がありました。そこに免じて40点。
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