くぅー

同窓会のくぅーのレビュー・感想・評価

同窓会(2008年製作の映画)
3.7
長崎県は島原から上京して、映画製作会社を立ち上げ、それなりに夢を叶えて順風満帆な30代後半の男・・・年下の新進女優と不倫中で、高校時代の初恋を実らせた妻との離婚をあっさり成立させちまう私生活ぶり。
が、数日後に幼なじみから、離婚した元妻の身体に異変があり、"残り3ヶ月"との知らせを受け・・・動揺する男に、さらに会社の危機も降りかかる有様。
しかし、気になるのは元妻のことだけで・・・元妻のために、最後に同窓会を開き、長年引っ掛かっていたある同級生との再会を目論むのだが...


そんな本作の冒頭には、"勘違いは人生最高の悲劇であり、喜劇である" とテロップが入るのだが・・・途中、それをすっかり忘れていたら、最後に完全にしてやられたと頷いてしまいましたね。

まぁ、島原での高校時代のフラッシュバックには、わざとらしさも感じて、渋い顔にはなりましたが・・・それでも離婚と"残り3ヶ月"の伏線が実に巧みで、正に勘違いさせられたオチには拍手を送ります。

なお、俳優陣では、まずは宅間孝行・・・程良い田舎モンぶりがハマり過ぎ。
対する永作博美は、控え目ながらも流石の可愛いらしさを魅せてます。
さらには、鈴木砂羽に二階堂智らの実力派のサポートに・・・北村一輝に中村獅童に戸次重幸に伊藤高史に、渡辺いっけいや兵藤ゆきに笑福亭鶴瓶らの友情出演に、この監督ただ者ではないとニヤリ。

そんな訳で、サタケミキオ監督とは、実は主演の宅間孝行の別名であり、その芸達者ぶりにしっかりと名前を覚えさせて頂きました。
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