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椿三十郎のABBAッキオのレビュー・感想・評価

椿三十郎(1962年製作の映画)
4.2
 1962年黒澤明監督。三船敏郎主演、仲代達矢が敵役。古い時代劇はそれほど詳しくないが、それまでの時代劇を集大成し、その後の時代劇のモデルになった作品と思う。孤高の浪人椿三十郎が義によって悪を倒そうとする若者たちに助太刀し、自分のようになるなと言い置いてカッコよく去って行く。ユーモアを交えつつ、最後の決闘場面は緊張感の中で剣を合わすことなく一瞬で勝負をつけるサプライズ。サラリーマン社会が定着する中で人びとが求めた、孤高で正義を実現して去って行くヒーロー像そのものだ。名優たちの一瞬の挙措の表現力が印象深いし、加山雄三、田中邦衛ら後の名優が若手として多数出演しているのも楽しい。
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