柏エシディシ

テルマ&ルイーズの柏エシディシのレビュー・感想・評価

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)
4.0
4K版にて。
最高ですね。問答無用の傑作。
"女性の映画"隆盛の近年においてその存在感が改めて大きくなってきていたテルマ&ルイーズ。
このタイミングでのリバイバルの必然。
そのテーマの先進性と今なお色褪せない批評性は言わずもがながら、アメリカ映画の伝統に即したロードムービー、バディ映画としての普遍性が、このタイミングでの鑑賞で更に際立つ。
乾いた風を切って走るライトブルーのコンバーチブル。
永遠に続く様に思える荒涼とした風景。
カーステレオから流れるロックンロールにブルース。
これぞ映画!

テルマとルイーズが当初キャスト候補だったミシェル・ファイファーやジョディ・フォスターが演じていたら、これまでの傑作になっていただろうか。
ジーナ・デイヴィスとスーザン・サランドンはニューマン/レッドフォードに匹敵する映画史上のアイコンとなった。
スーザン・サランドンはブレない女優。
近年のハリウッドへの風潮への姿勢といい、信頼出来る人だ。めちゃくちゃかっこいい。
最近やっと観たスコセッシ「アリスの恋」。あのウェイトレスの2人の友情の続きの様な映画だなーと思っていたら、あの作品でサイテー男を演じていたハーヴェイ・カイテルが今度は主人公に寄り添おうとする刑事を演じている。面白い。
Mr.ブロンドよりカッコ良いマイケル・マドセンや、トッポいアンちゃんを演じるブラッド・ピットの初々しさといい、脇を固める男優陣もめちゃ良い仕事してる映画でもあるのだ。
リドリー・スコットが凄いのは、エイリアンやブレードランナーだけでなく、こんな映画も撮ってしまうところだ。
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