田山信行

富江replayの田山信行のレビュー・感想・評価

富江replay(2000年製作の映画)
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怪奇ホラー的雰囲気は随一。宝生舞もビジュアル的には申し分ないのだが。

原作の森田病院編が元になっているがホラー要素を前面に押し出し過ぎて本来の富江の世界観からはやや剥離している。前作もそうだけども男を狂わす究極の魔性である富江という本筋をやらずして化け物然としたパーソナリティからいきなり広げられてもという感じ。その割に自分の不死性を嘆いている変に人間的な富江。どういうバランスなんだ。

貞子に次ぐホラーアイコンをという気負いがあったのだろうか。でも変に風呂敷広げすぎだしヒネり過ぎ。前作より特殊造形によるシーンが増えて富江のクリーチャー的な面を存分に描いてくれる点は見応えアップ。切断された首が盛り上がって再生するシーンとか良いんだけど。でもなんか違うんだよなというのも前作以上。映画だけで観てると富江がなんなのか全然分からん。
田山信行

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