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恋する惑星の8bitのレビュー・感想・評価

恋する惑星(1994年製作の映画)
3.7
この映画のフェイ・ウォンをみていると涙が出そうになるのは何故だろう…。
彼女は「好き」なんてシンプルな言葉じゃ言い表せないとばかりに、からだ全体で「恋」という感情を表現する。
そうだよ。人を好きになった時の気持ちってこんなんだよね。
あまりにもそれを無邪気に見せられるから、心の一番弱い部分をつつかれているような気がしてくるんだな。
そこですぐにくっついたりしないところがこの映画の良いところだったりする。
ケータイもSNSもなかった時代だからこその距離感。
ふたりを繋いでいたのは紙ナプキンに書かれた搭乗券だけ。
ついに「離陸」したふたりは何処へゆくのだろう…。

てか「模様替え」ってそっちかい!笑
もー、自分の留守中に部屋の模様替えしてくれる子、現れてくれないかしらん…。

セリフも映像もキャストも音楽も全部格好良くて、いわゆる〝お洒落映画〟のカテゴリーに分類されるんだろうけど、
自分にはそれだけでは済ますことの出来ない、心揺さぶられる映画だったな。

雑踏ですれ違う見知らぬ人々の中に、将来の恋人がいるかもしれない。
この世界に生きるひとりひとりが、恋する惑星。
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