kazu1961

忘れられた人々のkazu1961のレビュー・感想・評価

忘れられた人々(1950年製作の映画)
3.6
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-037 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-515

🖋『アンダルシアの犬』などで有名なルイス・ブニュエルがメキシコ時代に撮った作品で、彼の作品の中でも評価が高く観るべき一作とされている作品です。。。リアリティを重視して、世界的な貧困とりわけその犠牲になっている子供たちをメキシコを舞台に描いた作品ですが、とにかくその救いようのなさが個人的にはあまり好きになれなかった作品です。。。

🖋フランス出身のブニュエルがメキシコで誇大演出したということで、メキシコでは公開3日後には打ち切られた逸話まであるそうです。

🖋希望が一切描かれない救いようのなさ、モノクロの映像がその悲惨さをより強調しています。この作品に出てくる極悪な子供たちも貧困の犠牲者であるということを伝えているのですが、あまりにも子供の命が軽すぎるような気がします。。。ただたった81分の中にこれだけのメッセージと映像を詰め込むことができるのはやはりブニュエル監督の才能ならではかも知れません。

😨Story:(参考: allcinema)
ペドロは兄貴分のハイボの影響を受けて共に盲目の大道芸人を襲うが、まだそれほどワルでもなく、母親に邪慳にされながら幼い弟妹の面倒を見る健気な少年だ。なのに、ハイボは自分が感化院に入れられたのは彼の密告のせいと思い込む。彼はペドロの親友フリアンを撲殺し、ペドロは口をつぐむと約束させられた。その夜、ペドロは夢をみる。親友の死体、白い鳩、やさしい母……。しかし、母からもらった肉を奪おうとするハイボにペドロはうなされて目覚める。彼は夢で母に誓った通り、真面目に働こうと鍛冶屋の見習いとなるが、そこへもハイボが現われ、ペドロに隠れてナイフを盗み、これが彼のせいとなって感化院送りに。無実のペドロは反抗的だが、進歩的と自負する院長は試みに彼を使いに出す。しかし、またハイボが、預かった金を奪って消えた。追うペドロは遂にハイボの秘密を仲間に明かすが……。

🔸Database🔸
・邦題 :『忘れられた人々』
・原題 :『Los Olvidados』
・製作国 : メキシコ
・初公開 : 1950
・日本公開 : 1953/08/11
・上映時間 : 81分
・受賞 : ※※※
・監督 : ルイス・ブニュエル
・脚本 : ルイス・アルコリサ、ルイス・ブニュエル
・原作 : ※※※
・撮影 : ガブリエル・フィゲロア
・音楽 : ロドルフォ・アルフテル、グスタボ・ピッタルーガ
・出演 : エステラ・インダ

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
「アンダルシアの犬」「黄金時代」などで知られるシュルレアリスム映画の巨匠ルイス・ブニュエルのメキシコ時代を代表する作品。悪行に手を染める少年たちの生態を描き、1951年・第4回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した。大都会メキシコシティのスラム街。感化院を脱走した少年ハイボは、街の不良少年たちのボスに返り咲く。ハイボは自分が感化院に送られたのはジュリアンの密告のせいだと知り、密かに復讐を誓う。ハイボ率いる不良少年たちは盲目の音楽師を襲ったり盗みを働いたりと悪行を繰り返し、仲間の1人であるペドロは罪悪感に苛まれるが……。2003年にはユネスコの「世界の記憶」に登録された。
kazu1961

kazu1961