YAZ

地図のない町のYAZのレビュー・感想・評価

地図のない町(1960年製作の映画)
3.7
被差別部落民差別の観る
監督 中平康

共同脚本は黒澤明とコンビ組んで
た橋本忍
建築会社称する〇〇組が牛耳る町
で暮らす部落民(劇中で指定されて
る)がアパート建築するんで暴力的
な立ち退きに合うがの話

新藤兼人脚本で社会派数本撮ってる
中平康が橋本忍と組んださらなるバリバ
リ社会派ドラマ。今で言う反社と戦う市
民と言うよりもこれでもかと一方的に叩
かれるだけの市民達。
〇〇組に個人的恨み持つはずの医師葉山
良二も戦うだけ無駄ですと半ば諦め状態。

そんな流れで悪を糾弾する姿勢は立派で
も弱肉強食過で映画としての面白味は薄
いかな~が正直な感想
そんな感じが葉山勤める医院の院長への
酷い仕打ちからラストに向けての謎が謎
呼ぶ展開にややサスペンス高まる
それでもオロオロする葉山に少し笑うが

女優陣は葉山の恋人南田洋子が今回も良
かった。貧困から組長の妾になる幸薄い
女性。行方不明な父を探しての駆ける姿
をやや長めで遠景で撮る2カット最高


少しネタバレですけど
ラストカットだけ

横長のスクリーンの中央に太陽でエンド。
大島渚「太陽の墓場」で全く同じカット
がありそれを数回観て意味が分かった。
こちらの方が後なので頂いたと思います
がこのワンカットに強烈なメッセージと
この国のある種の絶望が潜んでる。
現在も根強く残ってるのではないかと
YAZ

YAZ