みおこし

先生のお気に入りのみおこしのレビュー・感想・評価

先生のお気に入り(1958年製作の映画)
3.6
ドリス・デイが好きなので、オールタイムベスト『風と共に去りぬ』の主演俳優クラーク・ゲーブルとの共演作を鑑賞。

新聞記者のギャノンは、ジャーナリズムに関する講座の講師を依頼されるが、現場主義の彼は生産性を感じず断る。上司に叱られ、しぶしぶ先方のエリカ教授に謝罪に向かうがなかなか素性を明かせず、いつしか記者であることを偽って生徒として参加することになり...。

現場主義、学歴主義、ジェンダー...。さまざまな社会問題を孕んだ、興味深い作品でした。敏腕女性教師に扮するドリス・デイがとてもハマり役!昔気質のいかつい記者に扮するゲーブルも、オフィスで怒号を轟かせるあたりイメージぴったり(笑)。
二人とも当時すごく若いというわけではなく、大人のためのラブコメという感じ。そこもまた貴重で良かったです。

物語が進むにつれて、現場で汗を流して学ぶだけでは事足りないと気づくギャノン。そして、現場で学ぶことも大切だと気づくエリカ。どちらの視点もすごく重要なので、仕事をする人は誰しも「なるほど...」とうなずく瞬間があるはず。
たった1,500文字の原稿であっても、記者によって伝えられる熱量は変わってくるのだなと思わずしみじみ。
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