ドルジ

リアル・スティールのドルジのレビュー・感想・評価

リアル・スティール(2011年製作の映画)
4.5
89点(100点満点中)
〈脚本〉39/45点
 完成度の高い短編熱血漫画を読んでいるようだった。遊園地での導入シーンでは型落ちロボの味を見せつつ主人公の現状を描き、“ノイジーボーイ”入手後には最初の山場もってきて且つ“アトム”との出会いのきっかけを作っている。まずここまでの流れが非常に上手く話が入ってきやすい
 アトム入手後は父子の交流を挟みながらアトムの活躍を描き、ラストへと繋がっていく王道の展開。悪くいえばありきたりだが、「アトムは人の動きを真似する」という設定が秀逸で、視聴者は自然とアトムに感情移入してしまう。この設定がラストの感動的なカットに繋がるのもニクい
〈演出・撮影〉23/25点
 本作には数々のロボットが出てくるがどれもデザインが素晴らしく、カッコ良さと可愛さが両立していたし、何よりアトムのデザインが絶妙だった。アトムは父と子両方の動きを真似ながら両者の橋渡し役になっており、少年がアトムと散歩したり訓練する際はまるで父親のように見え、ラストでは闘う父親の生き写しとなる。あのスローモーションで父親を映すカットはズルいなあ絶対泣いちゃう
〈音楽〉9/10 点
素直に良い曲が多かった
〈演技・キャスティング〉8/10 点
ヒュー・ジャックマンもダコタゴヨも上手かった
〈印象〉10/10
 王道な熱血展開の中で“父子が絆を取り戻す”という題材はありふれており、ストーリー展開は予想しやすかったが、テンポ感が非常に良く演出や音楽も優れていてとても感動できた
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