松井の天井直撃ホームラン

見上げてごらん夜の星をの松井の天井直撃ホームランのレビュー・感想・評価

見上げてごらん夜の星を(1963年製作の映画)
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↓のレビューは。今はもうなくなっていたしまった映画レビューサイトに、鑑賞直後に投稿したレビューを。こちらのサイトに移行する際に、以前のアカウントにて投稿したレビューになります。

☆☆☆★

♪見上げてごらん〜夜の〜星を〜、僕ら〜の様な〜名もな〜い星〜が〜♪

歌の歌詞の通りに、定時制高校に通っているのが坂本九。
彼を中心とした、社会の底辺で高度成長を支える若者達にエールを送る内容。

元は坂本九の大ヒット歌謡曲をミュージカル舞台化した作品を映画用にアレンジした作品らしい。
定時制に通う坂本九は、密かに全日制の同じ机で勉強する榊ひとみと、お互いの顔を知らずに文通している。

彼女のいとこが中村嘉葎雄で、実は坂本九と同じ工場で働く同僚。
定時制の同級生には左とん平や、みんなから“お父さん”と慕われる伴淳三郎。通称“トンボ先生”には何と菅原文太。彼の婚約者には清水まゆみとゆう顔ぶれ。

舞台になる学校は、今や懐かしい東京スタジアムの隣に有り、当時の街並みや生活振りが奮段に活写されています。
個人的には、とにかく東京スタジアムが見れただけでも感激でした。

映画の中で、伴淳三郎が自分の戦争体験を話すエピソードや、頭の良い生徒が生活の為に学校を辞め、自衛隊に入隊するエピソードが途中で入る。それを仲間の左とん平が、「自衛隊になんか入っても、今の戦争は原爆で“ボン”だぜ!」
何てセリフが有る社会批判めいた箇所も…。

但し、それらは映画のほんの小さなエピソードとして添えられているだけに抑えている。
主題はあくまでも、当時の若者達のリーダー的存在だった坂本九を通しての応援メッセージになっています。

最後は先生役の菅原文太文太が、彼らの様な若者の為に一肌脱ぐのですが…今見るとどう考えても無茶だわ(笑)

ダニー飯田とパラダイスキングが珍ドン屋に扮して色を添える…果たして添えているのかは疑わしい(笑)

劇場鑑賞 ラピュタ阿佐ヶ谷 日時不明