はなこたちゃん

シビル・アクションのはなこたちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

シビル・アクション(1999年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

実際の訴訟を元にしたドラマ

高級車に乗り、高級ブランドのスーツを着こなす主人公トラボルタは、人権訴訟専門のやり手弁護士。
ある日、主人公のもとにある依頼が舞い込むも、高額の賠償金が得られない事を理由に一旦断るが、帰り道に川が異常に汚染されている事に気付く。
川の周辺には大企業の工場があり、依頼されたこの地域の子ども達が白血病で何人も亡くなった原因が、この川の汚染と関連しており、大企業相手に高額の賠償金を得られると考え一転弁護を引き受ける。
始めは今までのように、賠償金の事しか頭になかった主人公も、子どもを亡くした親達の哀しみに触れ調査にのめり込んでいくが、多額の費用により、弁護士事務所は資金難となり、次第に仲間も彼から離れていく。
事務員を解雇せざるを得なかったり、電気や電話は止められる、税金は未納、銀行からの借り入れや、自宅を抵当に入れたり、宝くじを買ってみたりと経理担当のウィリアム・メイシーの悲愴感漂う姿がリアル。

水質汚染による白血病で我が子を失った親たちが欲しているのは、高額の和解金ではなく、真相の究明と加害企業からの心からの謝罪であり、主人公は、真の正義の為に私財を投げ出し奔走する。

拝金主義であった主人公が正義に目覚め、財産も友人も全て失ってまでも、原告である遺族の思いに寄り添い、応えようとする姿に胸が熱くなります
(*´˘`*)♡

最後に自己破産した主人公に、判事役のキャシー・ベイツが
『弁護士である貴方に一体何があったのですか?』
と問いかけられ、何も答えず、少し誇らし気に微笑む主人公。

無一文になったとしても、人として信念を貫き通し、希望に満ち溢れ満足気でした。

信念を貫くことや、間違っていることに、間違っていると声をあげる事は難しい…
だから、この主人公の行動に羨慕すら覚える
私もせめて、常に正しい行いが出来る人でありたい

ロバート・デュバル圧倒的な存在感でした。