父が亡くなったことで寅さんを訪ねた少年・秀吉との蒸発した母を探す旅を描いた男はつらいよシリーズ第三十九作
今作は秀吉の母親や隆子さんを通して
人間が生きていける意味を
ストレートに力強く描かれていて
グッとくるシーン、セリフが多かった
秀吉との別れの寅さんのセリフが素敵
出番はそんなに少なめやけど
秋吉久美子さん演じる隆子さんとの
お父さん、お母さん呼びの掛け合い好き
寅さんの仕事仲間で亡くなった
秀吉の父に対して一度きりの人生をやのに
どうしてそういう生き方をしたのかって
説く寅さん言葉もめっちゃ沁みた
旅を通して秀吉との絆の深まりも沁みる
途中秀吉が宿で熱を出した時は
けっこうハラハラさせられた
秀吉の熱がおさまった時の隆子さんは
赤の他人とは思えない喜びようやったけど
自分も死のうと思っていたり、
自分の命を秀吉と重ねてもいたから
っていう背景もあったんやね...
ついさっきまで死のうと思っていても
次の日には生きてて良かった、
みたいなことも人生あるもんね
今回は平穏に柴又を去ったけど、
さくらの望みであるお正月を一緒には
迎えられないのがいつも切ない
「あぁ、生まれて来てよかったな、って
思う事が何べんかあるんじゃない
そのために生きてんじゃねえか」