タクマ

ドラえもん のび太と鉄人兵団のタクマのレビュー・感想・評価

3.5
ある日ロボットの部品を見つけたのび太達は余りにも巨大なそのロボットを組み立てる為にドラえもんの秘密道具「入り込みミラー」で鏡の世界に入りそこでロボットを組み立てるが…
ドラ映画の中でも名作と名高い一本。序盤こそ鏡の世界の中で巨大なロボットを作るっていうワクワク感で話しは進みますが根本的なテーマは、戦争、差別、奴隷制度と生々しくてとても重い。リルルが自信満々に語るロボットの栄光の歴史って人類が歩んできた負の歴史そのまんまなのが人類の愚かさを直視させられる感じで胸に刺さった。正直戦争だからそれくらいは仕方ないやんって言われたらそれまでなんやけど相手が機械だからと言って倫理観ガン無視で人格変換や鏡の世界への閉じ込めを行うドラ陣営にはちょっと引いてしまうが物語を見ていたらそれすら藤子先生の人類に対する皮肉なのか?と感じた。
でもその一方であの有名なクライマックスでリルルが静ちゃんに語った言葉にはどんな国籍も人種も関係なく世界中の人達が互いを認めあい思いやる優しい心を持ってほしいという藤子先生の願いを感じて涙が溢れた。
ロボットと人間の友情っていうとドラえもんとのび太っていう構図になるけどこれは静ちゃんとリルルっていう女の子同士の絆だから生まれた感動でもあるんじゃないかな?ロボットと人間の種族関を越えた絆、人類に対する平和へのメッセージ、SF的な側面から見ても面白い映画です👍️
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