一人旅

ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌の一人旅のレビュー・感想・評価

5.0
TSUTAYA発掘良品よりレンタル。
ジョン・ウー監督作。

武器密輸組織を叩き潰すべく奮闘する男たちの活躍を描いたアクション。

『男たちの挽歌』(1986)『男たちの挽歌II』(1987)を撮った巨匠:ジョン・ウー監督がチョウ・ユンファ&トニー・レオン主演により活写したポリスアクションで、邦題には「男たちの挽歌」と明記されていますが中身は本家シリーズとは無関係な作品です。ジョン・ウーは本作以外にも『狼/男たちの挽歌・最終章』(1989)という映画も撮っていますが、これもキャストとスタッフに共通点があるだけで本家とは関係がありません。本家シリーズはジョン・ウー監督『男たちの挽歌』『〃II』と、ツイ・ハークが監督を務めた『アゲイン/明日への誓い』(1990)の計三作品で構成されています。それら以外は全てシリーズとは別物の単体映画となります。

本作は、香港で暗躍する武器密輸組織を相手に香港警察警部補の主人公:テキーラ(チョウ・ユンファ)が壮絶な闘いを繰り広げるお話で、組織に潜入中の捜査官:トニー(トニー・レオン)と主人公の友情と共闘がストーリーの重要なエッセンスになっています。

見所はスローモーションを多用したジョン・ウー印の銃撃アクションで、中でも病院を舞台にしたクライマックスでは銃弾数&火薬量共に最大の迫力万点な大銃撃戦を活写しています。病院という舞台を活かしたアクション演出が出色で、霊安室のアイスボックスから飛び出しながらの銃撃や、ストレッチャーで病棟を移動しながらの銃撃など病院の内部構造や物品を臨機応変に活用した戦い方が鮮やかです。チョウ・ユンファ&トニー・レオンという香港二大アクションスターがジョン・ウーのアクション面での高度な要求に不足なく応えていますし、隻眼の殺し屋を演じた國村隼の怪演も脳裏に焼き付きます。
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