正編と続けてみないといけません。
青い山脈の後編となります。
普通の続編ではなく、正編と続編であわせて1本の映画になります。
前編で起きた偽手紙事件が理事会において討論されるというのが、後編の中心となります。
前編では、沼田医師襲撃というような大きな事件がになっているにもかかわらず、解決はあまりに簡単です。
理事会の討論の末、学校側の思惑とは違い理事の大勢は島崎先生を支持します。
この理事会の多数決を持ってこの事件は解決となり、その後偽手紙を書いた女生徒が改心して物語はハッピーエンド。
やや強引な解決の仕方で、拍子抜け。
前編で見せていた、戦後も残る日本の封建制の打破という大義はどこかへ消えてしまったように思えます。
昭和20年代の地方の風景は貴重ですが、物語性は前編の期待を裏切るもので、大変残念です。
原節子さんの女優としての美しさは特筆ものだと思いますし、丸メガネの少女を若山セツ子さんがとても可愛らしく演じています。
ここで演じた可愛らしい女学生を見ていると、晩年の若山セツ子さんが一層悲しく思われます。
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