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いつも心に太陽をのmichiのレビュー・感想・評価

いつも心に太陽を(1967年製作の映画)
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ポワチエのお上品さは堪能できますが、正直期待したほど感動もなかった。30年代とか40年代の作品より、こういうその当時の価値観をストレートに示す作品の方が「古くさい映画だな」と強く感じます。
「今」を経験している私は公教育の場で「女性はミスを付けて呼びなさい」とか「なぜ女性だけ??」と疑問が浮かんでしまいます。


完全に学級崩壊を起こしている生徒たちだから、モラル教育は確実に彼らの人生にプラスになるとは思うけれど、ステレオタイプにきっちりはめ込まれた生き方が望まれた生きづらい時代だったんだなと思います。それが当たり前だからなんとも思わなかったのかもしれないけど。

ちょこちょこ顔を出す人種に関する発言には、その都度ヒヤッとしてしまいます。今はタブー視しすぎなのかな。
彼らは多くの場合何の悪気もなく言っている。特に、「黒人の同級生のお母さんの葬式に出入りしたところを見られるとどう思われるか」という問題を先生に突きつけるところは、切実な問題だったし、生徒たちも黒人である先生自身も困惑している様子をどう処理して良いか分からなかった。ポワチエが出てくると、いつも人種問題のことを考える機会になります。

最後のダンスパーティーは、なんか思ってたのと違った。もっとイケイケな感じかと思ったら、彼女はあんなダンスを望んでいたのか…。
楽しそうだからいいけど…それも時代だね。
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