2024年25作目。
すごい独特な作品やけど面白い。
これが西川美和監督の原点なんやなぁ。
人間のドロッとした部分を色んな角度から見せてくる。
いや、もっとこう、普段生きている中でタブーとなっている部分を抉り出してそこにスポットライトを当てる、みたいな表現の方がしっくり来るかも。特に今作では、その人がいない場所で、その人の話(主に悪口)をする場面が多かった。人の醜い部分でもあるけど、とってもリアルであるとも感じる。
各シーンでちょいちょい台詞が刺してくる。あの子のお母さんは本当に病気かもしれないし、祖父の葬式後から明らかに様子が変わった母を見てなんでそんなにイキイキしてるの?という娘の台詞も。
適度な緊張感がありつつ不思議とほのぼの感もある。そして終わり方はこの頃から、観る人に想像する余白を与えてくれる。
在日ファンクを使ってるところも含めて、やっぱり好き、西川美和監督。