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COWBOY BEBOP 天国の扉のLCのレビュー・感想・評価

COWBOY BEBOP 天国の扉(2001年製作の映画)
3.7
音で楽しむ映画祭にて。

まさかアイアンクロー使いに連日お目にかかるとは思わなかったぜ。
それはさておいても、楽しかった、本当に音で楽しかった。
世界観は不思議だなあとふわふわ見て、キャラクターたちも特に刺さらずふわふわ見て、物語もふわふわ追って。
そんな状態でも、飛行機が飛んでBGMが本気出した途端にスイッチが入る。ライブハウスで音を堪能する感覚が顔を出す。身体で感じる音を、アニメーションが彩る。あれ… 逆なのかな…?まあ少なくとも、私はその比率で楽しんだ。まず音を身体で。ひゃっはー!ライブハウスご無沙汰だなー!

世界観は本当に興味深く見ていた。
とっても未来の世界みたい、なのにどこかレトロな感じ。どこかっていうか… 基本的にどこもかしこもっていうか… どこもかしこもの中にトキメキがあるっていうか…
例えば、遠くを高解像度で見ることができる道具越しの景色には、左下に2本長方形の枠があった。それは上下に並んでおり、それぞれ
「 ZOOM | + 」
「 ZOOM | - 」
とテキストが入っていた。
こういうところ、トキめく。何てゆとりあるデザイン… 省略や簡略化や、そういったものに支配されていない余裕ある空間の使い方… トキめかない方が難しい… 愛しいまである…
同場面の「LR」表示も、トキめく。顔横に向けなくても、道具越しなら景色がスクロールされるんだろうか。

私が1番はしゃいだのは、研究所みたいなところの広い所長室にある窓だった。
模様にパターンAとBがある。
そして、この模様、影に反映されない。
絶対未来の技術だって!模様のところに試しにガムとか付けてみたいんだって!影に映らないんだもの、気付かれずにどこまでやれるんだろうって!
ちょっとわくわくするよね。ハロウィンに因んだシールとか貼りまくりたい。

今回お世話になった映画祭、期間が短くて、断念した作品がたくさんあるのだけど、またチャンスが来たら必ず伺うと思う。音響の力に虜になる体験をした。
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