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砂丘のbrianのレビュー・感想・評価

砂丘(1970年製作の映画)
4.4
1960年代アメリカの学生運動、ヒッピー文化、フリーセックス、大量消費、銃社会などを不条理に描いた作品。

イタリア人から見たアメリカの様々な"断層"を次から次へと作っては最終的に破壊する。まるで証拠隠滅を図る罪人のように。
登場人物の台詞は断片的。更に映像と音楽が入り混じっているので難解なストーリーではあるが想像力を掻き立てられる。正解はひとつではない。観る人によって答えが違ってくるかもしれない。

この映画には様々なジャンルの楽曲が印象的に使用されている。
グレイトフル・デッド「Dark Star」
パティ・ペイジ「Tennessee Waltz」
ローリング・ストーンズ「You Got the Silver」
ヤングブラッズ「Sugar Babe」
ピンク・フロイド「Come In Number 51 Your Time Is Up 」
ロイ・オービソン「So Young 」
など多数。

広大な砂丘で自由に愛し合う若い男と女に果たして将来はあるのだろうか。

監督は「夜」「赤い砂漠」「欲望」など男女の愛の不毛、社会に生きる人間の不安や孤独を描き続けた巨匠、ミケランジェロ・アントニオーニ。


Zabriskie Point - Final scene
https://youtu.be/guOmJM8xvHA
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