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めざめのakrutmのレビュー・感想・評価

めざめ(2002年製作の映画)
3.5
重症を負った若い闘牛士と殺された雄牛によって緩やかにつながっていく4つの家族や登場人物たちを群像劇として描いた、デルフィーヌ・グレーズ監督の長編デビュー作。

群像劇があまり好みではない自分には合わないかもという心配をよそに、フランス人監督でありながらスペインの闘牛がキーコンセプトになっている点が斬新で気に入った。ちょっと語りすぎなさ過ぎるきらいはあるが、語りすぎずに鑑賞者に多くを想像させるスタイルも嫌いではない。ストーリーうんぬんよりも、雰囲気を楽しむ映画だろう。

・売れない女優役として主演のキアラ・マストロヤンニが、現実の自分自身のことを語っているような感じがグッド。
・動物好きでTVの闘牛中継を見ている少女が愛らしい。持病がありながら両親との関係がどことなく微妙で、人間よりも動物に愛着がありそうなちょっと不思議な感じが、本作を雰囲気あるものにしている。
・ジャック・ガンブランが演じている、雄牛の目を観察している男性の職業がわからない。獣医か?
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