Lila

摩天楼を夢みてのLilaのレビュー・感想・評価

摩天楼を夢みて(1992年製作の映画)
3.4
YouTubeのFree Movies経由で辿り着きました。サムネが豪華だなーと見始めたら、最初の5分でジャック・レモン→エド・ハリス→ケヴィン・スペイシー→アル・パチーノが流れるように出てきた。え?どうなってるの?こんな豪華なラインナップは観るしかない!その少し後に出てくるアレック・ボールドウィンが強烈に若い。他のおじさま達は、多少若いものの、そんな変わらないなあw それもある意味凄い。

これは完全に舞台作品!原作が戯曲なだけあって、構成やシーンの繋ぎ方とかが舞台っぽい。ブロードウェイでやってたみたいですが、見てみたかった…電話ボックスにピンスポ当たってるのが目に浮かびます。

舞台らしさを残して、超地味な作りで怒涛の会話劇で押し切ります。セット3つくらいしかないのでは。一体1人何ページ分のセリフがあるのでしょう。凄いスピードで凄いセリフ量を叩き込んでくる迫力です。

アル・パチーノってこんなにも小柄だったか!目力とハスキーボイスで忘れてました。今も昔もずっとエド・ハリスは好みで大好きですが、この映画では荒削りなので、歳を重ねるごとに確実に腕を上げてたんだなーって実感しました。老舗ジャック・レモンがさすがで、一緒に泣きたくなるほど辛かった…この中だと若手となるケヴィン・スペイシーが軽めかと思いきや、しっかりケヴィンで、しっかり鬼でした。

配役を入れ替えて見てみたいなあ。全員、誰がどの役に当たっても味が出そうなほど、上級キャスト勢揃いです。

エンディングのジャズがやばい!お腹いっぱいですが、かなり演技合戦なので、映画的なものを求めている人には合わないかもです。

1992年の作品ですが、当時日本に届いていたとしても幼過ぎて見つけられなかったと思います。新作も楽しいですが、時を経て、自分の年齢が追いつき、こうやって昔の作品に出会えるのも幸せです。
Lila

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