MoonRiver

さすらいのMoonRiverのレビュー・感想・評価

さすらい(1957年製作の映画)
3.6
”情事”の3年前に製作されたアントニオーニ監督の日本デビュー作と言われています。

同棲しているアルド(S•コクラン)とイルマ(A•ヴァリ)にはロジーナと言う娘もいる。
そこにイルマの夫が亡くなったとの通知が届いた。
それを機に突然別れ話を持ち出すイルマ。訳を聞くとアルドの留守中に浮気をしていたという。
ロジーナを連れて放浪の旅にでたアルドはこれからどうするのか…

この映画は監督の前妻レティツィアが”もう愛していない”と去ってしまって、”ほんだらわしどうしたらええん”とその答えとして作ったそう。

”太陽はひとりぼっち”しか観てないけど、アントニオーニ監督の愛の不毛シリーズは難解な印象ですが、この映画はそこまで何やわからんという感じではなかった。

家を出てから元カノのとこ行ってそれからまださまよいますが、今でいうロードムービーみたいなもん。
その舞台が北イタリアのポー川流域で、冬の寒々とした風景と生活感に耳に残るピアノの音楽が重なって見終わった後も心に残ります。

父親にくっついていく娘のロジーナを演じた女の子が可愛らしい。
娘を1人に出来んから一緒に働ける仕事を探すわけですが、そのそばに居て独り遊びしてる姿がいじらしい。
途中おじさんの群れに入り込んで泣いてるとこを父親が連れ出すシーンがありますが、抱きかかえて歩いて来るけどスカートが捲れてパンツが丸見え(^^;)
撮り直しせんかったんかいなと思たけど、現実は誰かに言われんと抱えてる本人気づかんしな~。
そうか!これがイタリアン•ネオリアレズモやったんか(違)

アリダ•ヴァリ以外に3人の女優さんが出てきてみんなそれぞれ魅力的な人ですが、元カノ役のベッツィ•ブレアの妹役してたガブリエラ•パロッタという女優さんが可愛かったです(^^ )
この時19歳で、4年後クラウディア•カルディナーレの”ビアンカ”にも出演してました。
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