似太郎

SPACE BATTLESHIP ヤマトの似太郎のレビュー・感想・評価

SPACE BATTLESHIP ヤマト(2010年製作の映画)
1.0
【あとの祭り賞👑】

バカ映画、三種の定義。

①あまりのバカバカしさに失笑する映画。
②あまりのバカバカしさに激怒する映画。
③あまりのバカバカしさにこっちまでバカになって楽しめちゃう映画。

この映画の場合は完全に②で、邦画史上稀に見るクソ作品として名高い『シベリア超特急』『北京原人who are you?』『幻の湖』ですらまだマトモな映画に思えてくる凄まじさがある。

いやむしろ『デビルマン』とか『CASSHERN』とか『どろろ』とか『少林少女』とか、それをも上回る酷さで山崎貴の【脳内世界】のいうか、イデオロギーがスクリーンに反映されまくっていて2時間弱が不快極まりない。観続けることははっきり言って拷問に近い。

特殊効果の達人山崎貴だけあってCG映像のクオリティは素晴らしいと思う。ただし、肝心の内容がカス過ぎる。所詮はハリウッド超大作の真似事じょねえか。日本映画的な「独自性」や「漫画原作らしい外連味」をもっと引き立てなきゃ話にならないでしょ? 古代くんが死んじゃう!

主演のキムタコといい黒木メイサといい柳葉敏郎といい、全員大根役者によるオールスター総出演みたいな稚拙な出来でマイケル・ベイの『トランスフォーマー/リベンジ』並みに破壊的にすりゃもっと楽しめたのに、ほぼ映画的なカタルシス皆無。最後は「大日本帝国万歳〜!!🙌」と言って自滅するだけのオチ。し、しかも…。🥶

エンドロールが流れた瞬間、「そうか。これは全て夢なんだ。この世界はマトリックスで出来ているんだ」と悟った私…。延々と垂れ流される2時間超えの「ほのぼのゴーマニズム宣言」でしかない映画。

私が今まで観てきた映画の中で最も不毛な時間を過ごした一作で、まだ『デビルマン』の方がましだと思う。『デビルマン』の方が三池崇史とかバトロワとか、不良性感度があってそこそこ楽しめたじゃん。本作にはそれすら無いから末期的なのである。🤮🤮🤮←すごくリアルに吐く人。
似太郎

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