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殺しの烙印のkazu1961のレビュー・感想・評価

殺しの烙印(1967年製作の映画)
3.8
▪️Title :「殺しの烙印」
Original Title :※※※
▪️Release Date:1967/06/15
▪️Production Country: 日本
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record :2020-041
▪️My Review
故宍戸錠さんを偲んで。。。。
宍戸錠さんの魅力全開の作品ですね。
公開時のキャッチフレーズは「色、欲、裏切り…むせかえる肌と硝煙が奏でる殺しのシンフォニー!!」。
殺し屋No1の座をめぐって死闘を繰り広げる殺し屋たちの姿をスリリングかつスタイリッシュそしてエロティックに描いた前衛的な作品です。
物語は、プロの殺し屋No3にランクされている花田(宍戸錠)は組織の幹部を護送する途中、No2とNo4たちの一味に狙撃されます。危うく危機を脱した花田は、ある日、藪原(玉川伊佐男)から殺しの依頼を受けます。順調に依頼通り殺していくが、最後の一人だけ失敗してしまいます。失敗を許さない組織は美沙子(真理アンヌ)という女を差し向けてきました・・・

当時、完成した作品は批評家や若い映画ファンに熱狂的に支持されたそうですが、当時の日活社長は完成した作品を観て激怒。本作品を「わからない映画を作ってもらっては困る」と名指しで非難し、鈴木清順に対し一方的に専属契約の打ち切りを通告したんですね。それによって鈴木清順監督は約10年間のブランクを送ることとなります。そんな曰く付きな作品なんですね。。(参考:Wikipedia)

作品中には小川万里子ら女優のヌードが随所に登場していますが、それらは公開当時画面半分を隠すほどの大げさな黒ベタによって塗りつぶされていたそうです(笑)現行は一切の修正は入ってないんですけどね。
一つ一つのカットはアナーキーでノワールぽっく、お洒落なんですが、カット毎の進行が、「起承転結」→「起結」「起結」みたいな形でブツブツと途中を省略して、とぶように進むのでストーリー展開を把握するのに時間がかかりました。そして差し込まれる蝶の絵や、黒ベタの多い画像などが、作品を分かりにくくして、日活の非難を浴びたんでしょうね。
でも、個人的には前縁的で昭和ノワールの感じ、面白く鑑賞できました。
宍戸錠さんの冥福をお祈りします。。。

▪️Overview
新人の具流八郎がシナリオを執筆し、鈴木清順が監督したバイオレンスアクションもの。宍戸錠主演。日活の鈴木清順監督批判、契約解雇で物議をかもした作品。
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