まあまあ有名な映画なのにフィルマのマーク数2桁、しかも評価低っ!
ところがめちゃおもしろかった!これはどういうことだろう??
主役はパニックに巻き込まれることにかけては世界一のチャールトンヘストン。
飛行機、スタジアム、地震、猿、そして今回は潜水艦。
あれ、サルは違うかw
原子力潜水艦と聞くと放射能漏れなどのパニックをつい想像してしまうけれど単にそれは日本人の性で、これはアメリカ映画なので別に何ともない。しかもタイトルに原子力潜水艦と謳っているのは邦題だけなので。
ところで主役は原潜でも艦長のヘストンでもなく、これを救出する深海救難艇DSRV、そして救出の鍵を握るデビッドキャラダイン。沈んだほうはただ右往左往しながら助けを待っているだけ。
だがそこはヘストン。いつもながらのパーフェクトヒューマンなヒーローとは打って変わって、次々と訪れる試練に時折弱音を吐いたり、反目していたとはいえ大切な部下を失うと目に涙を浮かべ茫然自失となる。まるで演技とは思えないその姿には感動すら覚えるほどだ。ある意味、こんな人間臭いヘストンを見るのは初めてかもしれなくて、それだけでも貴重な映画と言って良いだろう。
それぞれがそれぞれの役割を果たすべく死力を尽くすと幾多のドラマが生まれる。その先にあるのは普通ならハッピーエンドで大団円なのだけれど、ヘストン艦長には最後まで笑顔が戻らなかったのが印象的だ。やっぱりこの映画、ボクは好きだな。
欠点があるとすれば。
音楽はペキンパー作品の右腕、ジェリーフィールディング。水中でのサスペンス感を煽る旋律がジョーズと同じ音階をたどり、なんだよパクリかよと思わせておいてまさかの本物のジョーズ登場w
わざとなのか終始頭を悩ませながらのBGMとなってしまった。
さらにもうひとつ。
同じ公開年のスーパーマンでブレイクするクリストファーリーブが副官を務めており、傍にはレックスルーサーの手下のネッドビーティがいつもの調子で赤ら顔で突っ立っている。
もう何時になったらその軍服の下から胸のSマークを見せて海へ飛び込むのかと、気になって気になって仕方なかったよ😅