くま

離愁のくまのレビュー・感想・評価

離愁(1973年製作の映画)
4.0
疎開列車、終点は定まらない安全な場所。乗客にまみれて男と女が出会う。戦争は別れを誘うが、同じく戦争は人を愛に沈める。1人は妻子を持つフランス男、1人は収容所から逃れたユダヤ女。死と隣り合わせだった緊迫感は、年月を経ても2人を繋ぐ。再会の喜びが離愁をぬぐい去る。

ジャン=ルイとロミー・シュナイダーの視線演技が素晴らしい。挿入される白黒の戦時シーン、列車内でも身近である死、平穏でない日々の中で致す情事。ラストシーンに圧巻。”ひととき”で終わらない愛がそこにある。

2024's 28th

~criTerion Of sc0Re~
★ - : watcHing
★3.0: bAd
★3.7: g00d
★4.0: greAt
★4.3: AwesoMe
★5.0: L0ve
くま

くま