菩薩

ストロンボリ/神の土地の菩薩のレビュー・感想・評価

ストロンボリ/神の土地(1949年製作の映画)
3.8
ペドロ・コスタの『溶岩の家』がろくすっぽ分からなかったったので関連作品であるこちらも観てみようと、こう言うとこマメなのですよ私は。とは言えセミドキュンタリーチック&火山が共通項である事は分かったが、むしろマグロのインパクトが強過ぎて、俺の中の渡哲也が「二夜連続」と騒つく羽目になった。難民のバーグマンが若い兵士に恋して結婚、彼の出身地である島でラブラブ新婚生活を始められると思ったのに、行ってみたら超活火山島でほぼ文明も無く「嘘やん…」ってメンタルが絶滅するお話。旦那っちが必死こいて漁師の職を得て金稼いでる間めっちゃ暇なバーグマンは、どうにかお友達作ろうとしたり、神父や違う男に色仕掛け使ったりするが、余所者に対する島民の視線は猛烈に厳しく、そんな彼女に対する旦那っちのアタリも苛烈。とは言えやる事はやると言うか他にやる事も無いのか見事ご懐妊、ここで血塗れのマグロ漁をぶつけて来るわけだが、いやそれ何人前の寿司握れんのよ…ってくらいの漁獲量、すしざんまいの社長もビックリである。ようやくこの島に腰を据える決意も出来たかと思えば、タイミング悪く火山が噴火、いややっぱ無理ですわっ!!!この子守らなあかんし!!!と島を飛び出す決意をするバーグマンだが、彼女の前にサスケオールスターズの山田勝己で言うところのそり立つ壁の様に、絶対に超えられない自然の象徴としての火山が立ちはだかる事になる。この映画を機にバーグマンとロッセリーニの関係性の方も燃え上がってしまった様だが、今村昌平と言い島で映画撮るとそうならないといけない決まりでもあんの?これも一種のSAマジックみたいなものか。にしてもバーグマンの胸部もなかなかの標高を誇り大変にけしからんと改めて思った。
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