荒野の狼

妹の荒野の狼のレビュー・感想・評価

(1974年製作の映画)
5.0
事実上、秋吉久美子と林隆三の二人の主演映画で、いまから30年以上前の映画ですが、主役二人の存在感と魅力は、大スターになった現在の二人と遜色ないものがあります。この映画の秋吉は素晴らしく、ファンでなかった人も、この映画を見れば惹き込まれ、他の配役は考えれないと、感想をもたれるのではと思われます。その他の出演者も、怪演としか言いようがない伊丹十三、当時人気絶頂の輝きをみせる村野武範、ミニスカート姿が眩しいひし美ゆり子など贅沢です。
とかく、この映画の紹介では70年代の香り・兄妹の恋愛・フォークソングのモチーフなどと描かれていますが(勿論そうした内容を求めるファンのニーズにも対応はしていますが)、時代遅れの暗いイメージはまったくなく、全体に明るく、見終わった後も爽やかです。特に思いテーマのようなものもなく、後に大スターとなる出演陣の若さ溢れる魅力が楽しめます。ただし、秋吉とひし美のヌードシーンがあり、若干の性描写がありますので、鑑賞は中学生からということになると思われます。
荒野の狼

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